
「老後2000万円問題」という言葉を耳にしたことがある人も多いと思います。
これは2019年、金融庁の報告書がきっかけで話題になったもので、
定年後30年間で約2000万円が不足するという試算でした。
しかし、2025年の今、
それだけでは足りないかもしれません。
物価が上がり続ける今、必要な老後資金も見直しが必要です。

1. 平均1700万円って本当?50代のリアルな資産状況
金融広報中央委員会の調査によると、
50代で金融資産(預貯金、株式、貯蓄型保険など)を保有している人の割合は約7割。
その人たちの平均額は1700万円です。
「そんなに!?」と思うかもしれませんが、
これは資産を持っている人だけの平均。
実際の中央値は700万円であり、
2割以上の人は金融資産ゼロという結果も出ています。
資産の内訳は、
預貯金が約40%、株・投資信託が約30%、貯蓄型保険が約20%。
貯蓄の傾向は人それぞれですが、
思ったより準備できていないという人も多いのが現実です。
2. 老後資金、いくら必要?ざっくり計算式と利回り別の積立額
では、実際にどれくらいの老後資金が必要なのでしょうか?
基本の計算式はとてもシンプルです。
(月々の支出 − 年金収入)× 12ヶ月 × 老後年数
たとえば、月5万円足りないとすると、30年では1800万円の不足。
これが「老後2000万円問題」の根拠です。
もし今55歳で、70歳までに2000万円を貯めようとするなら…
| 年利 | 月々の積立額 |
|---|---|
| 0% | 約11万1千円 |
| 4% | 約7万8千円 |
| 6% | 約6万5千円 |
貯め方のスタイルにより、選ぶ運用商品は異なります。
リスクを抑えたい人は「バランス型の投資信託」や「インデックスファンド(債券含む)」を。
リターンを重視するなら「全世界株式」や「米国株式(S&P500)」も視野に入ります。
3. インフレも考慮しておきたい「将来のお金の価値」
今後も物価上昇が続くと仮定した場合、同じ金額で買えるモノの量は減っていきます。
年3.5%のインフレ率を想定すると、100万円の価値は…
- 10年後:約140万円
- 20年後:約198万円
- 30年後:約280万円
つまり、今35歳の人が65歳になる頃には、
老後資金は2000万円ではなく5600万円が必要ということになります。
もちろん、将来のインフレ率は不確実であり、
年金も物価に合わせて調整される仕組みではありますが、
「早く・無理なく始める」ことが老後不安を減らす第一歩です。

まずは自分の状況を知ること。
そして、未来のために“今”できることを少しずつ始めていきましょう。